公務員を辞める方法を解説【円満退職の流れ】

公務員の転職・退職
公務員の転職・退職

公務員を辞めようかと思っているんだけど、どういう手順で辞めたらいいのかな?

「明日辞めます」と報告して、簡単に公務員を辞めることはできません。

公務員退職までの準備をしっかりと行い、新しいスタートをきりましょう。

当記事の内容
  • 公務員と民間企業の違い
  • 公務員の退職の流れ・手順
  • 公務員退職までの準備
スポンサーリンク

公務員と民間企業の退職方法の違い

公務員と民間企業では、「退職ルール」について様々な違いがあるので、事前に確認しておきましょう。

退職の規定が異なる

民間企業の正社員のように雇用期間に定めがないケースでは、社員はいつでも退職の申し出ができます。

たとえ会社が同意しなくても、会社に申し出た日から14日が経過すると、会社を辞めることができます。(民法第627条)

民法第627条(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する

引用元:民法

公務員も期日があるのかな?

公務員の場合は「具体的な期日」の定めはありません。

国家公務員の人事院規則では

人事院規則第51条(辞職)

任命権者は、職員から書面をもって辞職の申出があったときは、特に支障のない限り、これを承認するものとする。

引用元:人事院規則

地方公務員法にも、具体的な期日に関する文言はありません。

各自治体の服務規程などに「退職希望日の何日前までに退職願を出せばいいのか」が書いてあるので、確認しておきましょう。

ラテパパ
ラテパパ

…とはいえ、退職金の計算もありますし、退職の申し出は早いに越したことはないですね。

辞令の交付が必要

公務員が退職する際には辞令の交付が必要となります。

しかし、退職するのに、式典なんかに参加したくないという方もいますので、辞令交付式は欠席できます。

欠席をした場合は後日郵送で送ってもらうか、職場に取りに行けば辞令を受け取ることができます。

自衛隊の退職は特に困難

公務員の中でも市役所職員や教員と違い、自衛隊では特殊な規定が定められています。

自衛隊の規定である自衛隊法第40条には「自衛隊の任務を遂行するため最小限度必要とされる期間その退職を承認しないことができる。」と明記されています。

そのため、退職を申し出ても断られる可能性があります。しかし、特別な事由がある場合を除いて、と定められているため、特別な理由があれば辞めることもできます。

自衛隊法第40条(退職の承認)

第三十一条第一項の規定により隊員の退職について権限を有する者は、隊員が退職することを申し出た場合において、これを承認することが自衛隊の任務の遂行に著しい支障を及ぼすと認めるときは、その退職について政令で定める特別の事由がある場合を除いては、任用期間を定めて任用されている陸士長等、海士長等又は空士長等にあつてはその任用期間内において必要な期間、その他の隊員にあつては自衛隊の任務を遂行するため最少限度必要とされる期間その退職を承認しないことができる

引用元:自衛隊法

大災害があって、災害派遣されていたりしたら、さすがに退職を認められないよね。

公務員の出社拒否やバックレは危険

「今すぐにでも辞めたい」という気持ちになっても、無断欠勤はやめましょう。

公務員が無断欠勤をすると懲戒処分の対象となってしまうため、出社拒否やバックレるのは危険です。

欠勤について、国家公務員は人事院の懲戒処分の指針で定められています。

懲戒処分の指針【欠勤】

ア 正当な理由なく10日以内の間勤務を欠いた職員は、減給又は戒告とする。

イ 正当な理由なく11日以上20日以内の間勤務を欠いた職員は、停職又は減給とする。 

ウ 正当な理由なく21日以上の間勤務を欠いた職員は、免職又は停職とする。

引用元:人事院「懲戒処分の指針について」

民間企業と違い、公務員にとって「無断欠勤」はリスクがあります。

仕事に行くのが辛くても、可能な限り、有給申請はしましょう。

有給申請から退職できる?

有給休暇は労働者に認められた権利ですので、公務員でも有給休暇を使用して、そのまま退職も可能です。退職辞令を受け取るまでの期間を有給休暇として取得する人が多いですね。

公務員の退職までの流れ

ここからは、退職までの流れを具体的に解説します。

公務員の退職までの流れ
  • 3ヶ月前
    退職の意思を伝える
  • 2ヶ月前
    退職願を提出
  • 1ヶ月前
    業務の引継ぎ、退職関係書類の提出
  • 1週間前
    挨拶まわり

民間企業であれば、もっとスピーディーに退職をすすめていいですが、公務員を円満に退職するには時間・順序が大切です。

特に公務員は、「中途採用」をしていないので、年度途中の退職をすると、所属部署にとっては1名欠員状態となってしまいます。

時期をずらせるのであれば、年度末がベストです。

「転職活動」とも調整しなければいけませんね。

退職の旨を上司に報告

退職するにあたり、いきなり一番のヤマ場です。

ラテパパ
ラテパパ

報告して、了承されたら、あとは事務的な作業ですね。

準備を怠らずに挑みましょう。

  • 退職意思を伝える相手
  • 伝える内容
  • 退職を伝える時期
  • 退職理由は「ポジティブ」に

退職意思を伝える相手

第一に伝えるべき相手は「直属の上司」です。

伝える順序は大切です。直属の上司を飛び越えて、課長・部長へ伝えることはマナー違反です。

まずは口頭で「お話したいことがあるので、お時間をいだけないでしょうか?」と、直属の上司にアポを取りましょう。

伝える内容

何も考えていかないと、「退職引きめ」にされるので、以下の点をしっかりと整理して報告してください。

  • 退職理由
  • 退職希望日
  • 退職後の予定

あとは「退職したい」という強い意志が必要です。

退職を伝える時期

退職の意思を伝えるのは退職の「約3ヶ月前」を目安に伝えるのが一般的です。早めに伝えることで、業務の引き継ぎや、退職手続きができるからです。

ラテパパ
ラテパパ

公務員特有ですが、年度の途中で退職することは結構大変です。

退職理由は「ポジティブ」に

「職場や上司への不満や批判」など、「ネガティブ」な退職理由は避けた方がいいです。

なぜなら「改善するから、辞めないでくれ」と引き留められてしまうからです。

一方で「ポジティブ」な退職理由であれば、上司は応援するしか選択肢がありません。

「新しい分野にチャレンジしたい」「こういったキャリアを積みたい」と前向きな理由を伝えてください。

退職願を提出

退職が承認されたら、「退職願」などの書類関係の準備です。

とはいえ、総務担当や人事担当職員から準備する書類の指示があるので、それに従って作成すればOKです。

退職の手続きと並行して進めなければならないのが共済組合関係の手続きです。

  • 共済組合貯金の解約
  • 共済組合員証の返納
  • 各種保険の解約

不安に感じるかもしれませんが、担当者から説明があるのでそのとおりにすればOKです。

基本的には受け身でOKです。

業務の引き継ぎと有給休暇

ここまできたら、難しいことはありません。。

業務の引継ぎ

引き継ぎは、後任の職員に分かりやすく、上司とも確認しながら行います。有給消化が始まるまでに行いましょう。

年度末の退職予定であれば、2月中には終わらせて、有給消化をしたいですね。

有給休暇の消化

有給休暇は労働者に与えられた権利です。

公務員であれば、有給休暇は1年で20日付与され、最大40日までに繰り越すことができますね。

お世話になった同僚に対して、「迷惑がかかってしまう」と思うことはわかりますが、できるだけ消化して、新しいスタートを切りましょう。

挨拶まわり

退職日の1週間前くらいから挨拶回りを行います。

地方公務員であれば、同じ地域に住んでいて、これからも顔を合わせる人もいます。退職の挨拶はしっかりと行いましょう。

変な噂がたつこともあるので、退職理由や転職先は具体的に伝えない方が、ベターですね。

公務員退職後のお金

ここからは公務員退職後のお金の話をしていきます。

公務員を退職したからといって、1年くらいは失業手当をもらって生活しようと思っている方もいるかもしれません。

しかし、公務員の方に残念なお知らせです。

国家公務員や地方公務員は、失業のリスクが少ないため雇用保険法第六条で雇用保険の対象外となっており、失業保険は受け取れません。

それに相当するものとして、退職手当の受給は可能です。

公務員は失業手当をもらえない

一般的な会社員であれば雇用保険に加入しているため、退職後にハローワークで申請を行えば、失業手当を一定期間受け取れます。

しかし、公務員は雇用保険法の適用対象外となっており、退職後に失業手当を受け取ることはできません。

国、都道府県、市町村その他これらに準ずるものの事業に雇用される者のうち、離職した場合に、他の法令、条例、規則等に基づいて支給を受けるべき諸給与の内容が、求職者給付及び就職促進給付の内容を超えると認められる者であつて、厚生労働省令で定めるもの

引用元:雇用保険法 第6条 適用除外

そもそも公務員は、一般的な会社員とは異なり失業のリスクが低く、安定した職業であることが大きな要因として挙げられます。

一方で、退職時に支給された「退職金」の額が、雇用保険の失業手当に相当する額に満たず、かつ退職後一定の期間失業しているときは、その差額分が失業者の退職金として支給されます。 

また、公務員の方でも雇用保険法の適用事務所(日本郵政株式会社、国立大学法人等)に勤務していた人は、退職後に申請を行えば失業保険が受給可能です。

公務員の退職金

公務員は失業保険は受け取れませんが、代わりに退職金が支給されます。

国家公務員、地方公務員どちらにも退職手当制度が設けてあり、支給要件を満たすことで退職時に受け取ることができます。

年金

国民は、すべてが国民年金制度に加入し、基礎年金の給付を受けるという「国民皆年金」の原則に基づき、失業期間中は国民年金へ加入する必要があります。

退職日の翌日から14日以内に住所地の市区役所または町村役場で手続きしましょう。

まとめ

今回は、公務員の退職手順を解説しました。

円満な退職を行うことで、新しいスタートを切ることができます。

以下の手順を確認しておきましょう。

公務員の退職までの流れ
  • 3ヶ月前
    退職の意思を伝える
  • 2ヶ月前
    退職願を提出
  • 1ヶ月前
    業務の引継ぎ、退職関係書類の提出
  • 1週間前
    挨拶まわり

「退職の意思を伝える」ことさえすれば、事務手続き等は担当職員がすすめてくれるのでそれほど難しくはありません。

公務員を「辞める」選択も「続ける」選択もは勇気のいる選択です。

後悔のない人生を送りましょう。

タイトルとURLをコピーしました